
これまで解決策を見いだせなかった問題が、新たな視点を持つことで、簡単にクリアできる場合があります。
では、ここでクイズをお出しします。考えてみてください。
「あなたは、山の頂上から見た空の写生をするという課題を与えられました。そして朝から
2時間をかけて山の頂上に登り、写生の準備をしました。その日は天気も良く、空には青空が
広がっていました。しかし、絵の具道具を開いてみると、青色の絵の具が切れていました。
しかも、あなたは足を怪我しており、もう一度登る気力はありませんので、何とか手持ちの
絵の具だけで空の絵を描き切るしかない状況です。さて、あなたはどのようにして空を描きますか?」
答えは、夕方まで待って夕焼けの赤い空を描く(または夜まで待って夜空を描く)です。
おそらく、青色の絵の具の代用となるものをあれこれと考えた方が多いのではないでしょうか。
このような時、新たな視点で今起きている問題を考えれば、「青色の絵の具がないのは仕方がない。では、青色ではない空を描けばいいじゃないか」という発想が生まれるのです。
人は特に経験を積めば積むほど、これまでの経験値のなかから答えを出そうとしますので、どうしても視点や発想がひとつの方向に
偏ってしまいます。
但し、上述のクイズの通り、少し視点を変えれば実は様々な解決方法が見つかることに気付きます。
日々の経営で直面する問題に対しても、新たな視点でその問題を見てみる習慣をつけることも大切なのです。