
飲食店でよく見かける光景の1つに、お客さまから見える、または聞こえる範囲内で行っている
新人店員への指導があります。
事例を2つ上げます。
まずは「調理場から聞こえてくる、調理や盛り付け方の指導」の声です。
その多くは指導者側から発せられる高圧的な声であり、聞かされる側のお客さまは
落ち着いて食事ができないため、退店を急ぎます。当然、帰られたお客さまの再来店は
望めないでしょう。
つぎに「お客さまの近くで行われる、接客指導」です。
先輩従業員やアルバイトが新人店員へ細やかな点を含め注意を促しているようですが、その指導がやはり高圧的であったり
または耳打ちや小声で行われたりしているようです。
これらを目撃したお客さまが、良い気持ちになることはまずないでしょう。
以上のような事例が見られる店舗は、厳しい言い方をすれば「お店が1番、お客さまは2番」の姿勢が表れているのです。
経営視点がお店に合っているため、その先のお客さまには照準が合わずボンヤリとしか見えていない状態です。
従って、お客さまがどのように感じるか、といったお客さま目線で見ることが出来ないため、お客さまの前で店員指導することに
抵抗感を感じないのです。
これらの事例が該当する店舗経営者は、店員指導は営業時間外で詰めておく等の改善が求められると同時に、改めてお客さま目線で
自店を見る重要性を認識することが必要です。