
提案営業の多くは、現在顧客が直面している課題を指摘し、その課題を解決に導くことを目的と
して行われます。
但し、この「現在の課題」については、実はほとんどの顧客が既に気が付いています。
従って、顧客は対策を講じ始めているケースも多く、その結果、頑張って準備してきた提案も
遅きに失することになってしまうのです。
また、競合会社も顧客の「現在の課題」には気が付いている場合が多く、当然提案を行ってきますので、最終的には採用に向けて、価格と納期の勝負になるでしょう。
(そうなれば、自社の提案が採用に至っても、利益面などで十分な成果を得られません。)
従って、顧客の「現在の課題」を解決する提案自体に、顧客は価値を見出していただけないのです。
では、顧客の何を解決する提案が価値を帯びてくるのでしょうか。
それは「近い将来(1~5年後先)、起こりえる課題」の提案です。
勿論、将来の改題を提示することは難しく、当たるか外れるかは誰もわかりません。
但し、顧客の現状分析から仮説を立てることは可能であり、この仮説に対し多くの顧客は関心を示すでしょう。
現在気が付いていない将来課題を掘り起こしてくれる会社に顧客は必ず価値を感じ、また単なる外注先ではなく「パートナー」としての
認識を持っていただける機会となり得ます。
是非、顧客の「将来の課題」の仮説立てを行い、解決に導く提案を行ってみてはいかがでしょうか。