
顧客が抱える課題には、顕在課題と潜在課題の2種類があります。
顕在課題は、顧客が認識している課題です。
既に関係構築が図れている顧客であれば、直接「課題があればお聞かせいただけないでしょうか?」とお尋ねすれば、きっとお答えいただけるでしょう。
一方、潜在課題は、顧客がまだ認識していない、もしくは、まだ気が付いていない課題です。
従って、潜在課題は顧客にお尋ねするのではなく、「抽出する」必要があります。
引き出し方は、例えば、次のような質問を投げかけます。
「御社との取引を行う中で、私は御社の業界全体に●●●の課題があるように思うのです。御社の課題でもあると考えますが、いかがでしょうか?」
この質問に対して、顧客担当者からは同意する/しないを含め、何らかの意見を得られることが期待出来ます。
引き出せた顧客の考えを起点として、更に意見交換を重ねてゆくことで「そういえば、●●●は現在の当社の課題かも」と顧客に気付きを与えることができれば、潜在課題の抽出に成功したも同然です。
速やかに、抽出が図れた潜在課題に対する解決策を提案することで、提案が採用に至る可能性は高いのです。
勿論、潜在課題を引き出す質問を投げかけられるようになるには、ある程度、練習が必要です。
但し、この質問が出来るようになれば、顧客にとって「本当のパートナー」になれることでしょう。