
複数の店舗を有する経営者の方に、気をつけていただきたい業績管理の考え方があります。
例えば、A・B・Cの3つの店舗があったとして、売上の状況がそれぞれ異なるとします。
A店は売上が3つの店舗の中でダントツの1位。
B店もA店ほどではないものの、売上目標をクリアしており、売上は2番目です。
C店は売上目標をクリアしておらず、売上も他の2店舗と比較して最も低い3番目です。
このような状況の場合、多くの経営者はC店の店長に対して叱咤激励を行います。
但し、C店は他の2店舗の店長と比較して能力が不足していたり、売上を伸ばす環境が芳しくない等、何らかの不振理由が存在しているケースが多く、その結果、経営者が期待するような成果は上がりません。
本来、経営者は3店舗全体で売上目標をクリアすることを目指すことが最も重要なはずです。
そうであれば、売上を伸ばせているA店・B店の店長へ更なる指導やバックアップを行い、更に両店の売上を伸ばすことを優先した方が
元々売上を上げる素地や土台があることからも成果を得られやすく、全体売上の伸長に寄与するでしょう。
経営者は不振な店舗の業績を責めるのではなく、「全体で数字を上げる」トータルな視野や発想が求められるのです。