アフターコロナ対策

緊急事態を乗り越えるために

2020年、新型コロナウイルス感染拡大により、経済への甚大な影響が見込まれています。

その規模は、かつてのリーマン・ショックや大震災などの自然災害発生時を超える可能性があります。

 

また、今回のコロナショックはどこで終息するのかが全く見えません。

自粛規制がこのまま数カ月続くようであれば、これまで続けてきた事業の継続や方向性について、考え直す必要があります。

 

しかし、今は積極的な対策を講じることが難しい状況。

事業経営者もこの「打つ手なし」の状況に、思考が活発に働かないかも知れません。

 

ただそれでも、この状況を看過するだけでは難局を乗り越えることはできません。

アフターコロナ対策は今から考えてゆかなければならないのです。

 

特に中小規模事業者は、大変厳しい状況を迎えることになります。

そのような中でも事業の未来を見据え、出来ることから1つ1つ成し遂げてゆきましょう。

まずは早期に赤字脱出を図る!

コロナショック以前から続く業績赤字。

 

しかし、一日も早くこの状況から脱出したいと、手あたり次第に対策を考え行動するだけでは、かえって傷口を広げてしまう可能性があります。

 

赤字脱出に向けて大切なのは「取り組むべき階段を1つ1つ、着実に上りつめてゆく」こと。

このアクションは、以下の通りです。

 

 

1.自社の現状(数字・資産・組織・商品など)を冷静に把握する

 

2.将来の業績を予測してみる ➡ 経営が持ちこたえられる時期がいつまでなのか、を把握する

 

3.黒字転換に向けた経営戦略を立てる(いつ黒字転換するのか、を明確にする)

 

4.黒字転換に向けた経営戦略の実行

 

5.PDCAサイクル(計画 ➡ 実行 ➡ 評価 ➡ 改善)を回す

事業立て直しに向けた、10のキーワード

現段階で「コロナ終息後の経済・景気の状況」を予測することは出来ません。

 

しかし、ただ1つ言えること。

それは「これまでの経営戦略や手法では、もう食べてゆくことができない」ということです。

 

・消費税増税による消費の冷え込み

・大企業を中心とした終身雇用モデルの破綻、中高年層リストラの慣行化

・米中、日韓間等で生じる貿易摩擦 etc...

 

仮にコロナがいずれ終息したとしても、これら国内外の様々なマイナス材料が依然として継続しています。

決して楽観視できない経営環境が、これからも暫く続くことを想定しておかなければならないのです。

 

大半の事業者はアフターコロナの事業継続に向け、時間的、資金的猶予は残されていません。

当面は「目先の利益を確保し続け、生き残る」ことに最優先で取組む必要があるでしょう。

 

「生き残り」をかけた事業の立て直しに向け、ここでは10のキーワードを紹介します。

 

 

1.会社のレベルアップ/個人のスキルアップ

 

自粛期間の今、全社員が在宅勤務やリモートワークで現行業務の「維持」を図っているだけでは、アフターコロナへの対策として不十分です。

この期間を使って、コロナ終焉後の顧客ニーズ探索や競合他社分析、過去の成功事例の検証・分析、新たな商品・コンテンツづくりなど、各テーマを設定して、分析を深めておきたいところです。

これらの推進が会社をレベルアップし、個人のスキルアップに繋がります。

 

2.コスト削減

 

現行業務の洗い出し・棚卸しを行い、あらゆる「ムダ・過剰・非効率」を抽出。

それらを見直し、効率化を図ることでコスト削減に繋がります。

例えば、以下の中から該当するものがあれば、コスト削減の検討に入ってください。

・在庫コストの削減

・固定費における「値下げ交渉」が可能なものがないか、の確認

・固定費の中に、都度発注で対応可能なものがないか、の確認(「固定費」から「変動費」への切り替え)

・「分割払い」を「一括払い」に変更することで支払い全体額を抑えられる可能性の有無

・概ね利用していないにもかかわらず、毎月支払いが生じているものがないか、の確認

・長期付き合いによる発注先固定化の見直し(相見積もり、2社購買の実施)

・人件費の見直し(不要な労働時間の削減、非正規社員雇用への切り替え等)

 

3.選択と集中

 

顧客や提供する商品・サービスについて、重点化するものと縮小または撤退するものを仕分けてみましょう。

その上で、重点化するものについては一層ブラッシュアップを図ってください。

 

4.差別化・独自化

 

まずます厳しくなる経済環境下にいて、顧客は支出行為に対して一層厳しくなります。

例えば、コストパフォーマンスが悪い、付加価値が低い…、このような商品やサービスにこれまで以上に厳しい目が向けられるでしょう。自社の強みを活かし、差別化・独自化を図れたものを市場にリリースしなければ支持を得られません。

 

5.オンライン化

 

今回のコロナショックにより、リモートワークでの業務推進が定着しました。

オンラインでの業務や取引ができない会社は、これから業界内で生き残りが難しくなる可能性があります。

システム未導入の事業者は、まずはZoomやSkypeなど、気軽に始められるサービスを使ってみると良いでしょう。

 

6.属人化の解消と標準化

 

「この業務は、あの人にしか出来ない」

このような属人化している業務の存在は、業務そのものがブラックボックス化し、当人が勤務出来ない状況になれば業務がたちまち滞ることになります。常に事業継続に向けて常にリスクを伴っている状況と言って良いでしょう。

従って、全ての業務をマニュアル化するなど、業務標準化を速やかに進めましょう。

 

7.アウトソーシング

 

人件費を中心とした固定費削減に向け、アウトソーシングを積極的に行ってゆく必要があります。

「協力会社でできることは外注する」…従業員数を最小限で維持するためにも、大変重要な取組みとなります。

 

8.顧客を変える

 

「法人のみを顧客としていたが、ダウンサイジングして個人客を狙う」

「個人客に商売していたが従来商品をパッケージ化して法人も販路先に加えてみる」

例えば、これらのように従来の顧客層を変えることで、レッドオーシャンから脱することも可能です。

 

9.出口戦略

 

いずれの対策を講じるにしても、必ず資金が必要です。

従って「対策と資金」はセットで考えなければいけませんが、更に「出口戦略」も加えておくべきでしょう。

「損失額がどの程度出たら撤退するのか」を予め決めておくことで、損失を最小限に抑え、次のチャンスに備えることが可能となります。

 

10.腹を決める

 

アフターコロナがどのような状況になるかは、誰にもわかりません。

にもかかわらず、場当たり的に対策を考えたり、社員に不必要な心配を蔓延させてもいけません。

事業経営者が慌てることで組織がポジティブに作用することはないのです。

まず腹を決めましょう。

そして、このような時は原点に立ち戻り、愚直に当たり前のことを1つ1つやり続けることで

状況を打開してゆけることも多々あります。